■面会交流権とは
面会交流権とは、離婚により親権を失い、子どもと別居することになった親が、定期的に子どもと面会するという権利です。
面会交流権は法律上も認められた権利で(民法766条)、子の成長にとっても重要とされています。離婚協議では、この面会交流の取り決めについてもしっかりと話し合っておきましょう。
面会交流に関する取り決めとして必要になるのは、面会の頻度や場所、1回の面会の時間などです。これらの条件は、子どもと別居親の関係性や子供の年齢・希望などから総合的に考慮して決定します。標準的には、頻度を月1回、受け渡し場所を一定の場所に決め、子どもの希望に応じて面会先を変化させるという方法がとられています。
この他、学校行事に来てもいいか、普段の連絡はとってもいいかといった点にもある程度ルールを定めておくと良いでしょう。
■面会交流を拒絶できる場合
面会交流は別居親の重要な権利であるため、私情によって拒絶することは避けるべきです。しかし、裁判においても面会交流が認められない場合があります。それは、子どもが本当に嫌がっている場合です。
調停や裁判では、子どもが嫌がっただけで面会交流が否定されることはありません。これは、同居親への遠慮などからそうした言動に出ている可能性があるからです。しかし、DV被害を受けていた過去がある、その他の面会を拒んだ方がよい事情があると認められれば、面会交流を行わせないという判断が出されることもあります。
面会交流権
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